先輩メッセージ

私の専門はコンクリートです。大学の産学協同プロジェクトに参加し、腐食しにくく耐久性の高いコンクリートを開発していました。学生結婚を経て、大学の先輩が活躍されていた朝日工業に入社。色んな現場を見学した後、兵藤さんと同じ国土交通省の仕事に配属となり、法面の測量を担当しました。教科書通りには進まない難しさと、先輩たちの経験や知恵の凄さに驚きました。特に山本さんには色んなことを教わり、中でも情報共有への気の配り方は勉強になりました。たとえば、現場にいる担当者が3人いた場合、翌日の工事の詳細をメールで届けてくれるため、それぞれが今どこで何をしているかを把握でき、スムーズに仕事を進めることができました。

1年目で携わった設楽ダムの工事用通路は、やりがいが大きかった仕事です。現場に大型の重機を搬入できるように、崖を削って道路を広くする工事で、120mにわたって立体ジオセル工法で60もの段を作りました。これは環境に配慮した工法で、やがて上に草木が生えるため、自然に優しくなっています。高所での作業が多く、安全対策に注力し、先輩や国の技術員の方にもアドバイスをいただきながら1年かけて作り上げました。道路が広くなった結果、大型のクレーン2台が現場に入れるように。ダムが完成すると、この道路は沈んでしまいますが、いい仕事ができたと感じています。工事中に長女が生まれ、1男1女の父親になったので、家族を支えながら頑張りたいです。